種族

「NWN」ではプレイ可能な種族は基本的に7種類あります。
多くのRPGの下敷きとなったD&Dのルールを採用している「NWN」ですので、一般的なイメージとギャップのあるようなものはありませんが、大雑把に解説すると以下のようになります。

 

人間

いわゆる人間。
能力値に関しては修正はなく、特殊能力もありません。 しかし、キャラクター作成時に特技を一つ多く手に入れることが出来、技能もより多く習得できます。 そのためかなり融通が利きます。 マルチクラスや拡張キットで導入される上級職になるのも容易です。
箱入りの「D&D」に親しんでいた方には違和感があるかもしれませんが、第三版の環境ではマルチクラスが極普通に行われるので、こういった特典はなにかと重宝します。
どれを選んでいいのか良く分からない、という方はとりあえず人間を選んでおけば間違いないでしょう。

背景

能力同様、これといった特徴はありません。
多くのゲームでそうであるように最大勢力ではありますが、特定のプレイ可能な種族と仲が悪いとかいったことも、種全体の傾向としてはなく、あらゆる場所で生活しています。

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ドワーフ

髭の人。
丈夫だけどぶっきらぼう、ということで耐久力+2、魅力-2となっています。 他にも毒や呪文への抵抗力、暗視などの能力があります。

イメージでは戦いの最前線で斧を振り回している雰囲気ですが、バードやソーサラー、パラディンといった魅力が重要視されるクラス以外は大抵こなすことが出来ます。
背の小さい種族の常として移動速度に制限がありますが、「NWN」ではさほど気にはならないと思います。
適正クラスはファイターで、頑固者らしく、その道を突き進むのもいいでしょう。

背景

頑固一徹ですが、信頼のおける相手には助力を惜しまない、職人肌の取っ付きにくい人物。 そんな感じでしょうか。

よく言われるエルフとの仲ですが、「NWN」においては特別悪いというわけではありません。 ただしオーク、ゴブリン、ジャイアントは戦闘面でのボーナスがつくほどの仇敵です。 当然ハーフオークに対してもあまり良い感情を持っていないでしょう。
逆にモノ作りでの共通点が多いせいか、ノームとは仲が良いです。
また、杓子定規で曲がったことは大嫌いというイメージ通り「秩序にして善」のアライメントが多いようです。
ドワーフに関してはKingdom Under the Mountainさんで、その背景も含めて詳しく解説されているので、興味のある方は目を通しとくと良いでしょう。(「あのへなちょこな髭には納得いかん!」という方は特に)

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エルフ

森に住むとんがり耳の妖精。
神秘的な容貌から術者クラスにしたいところではありますが、耐久力-2がけっこう痛いです。
何かと戦闘になりがちな「NWN」において、たとえ術者系クラスであっても(むしろ術者系クラスこそ)それなりの耐久力が欲しいところですが……

その他の能力では、ペナルティ無しに捜索モードでの移動が可能な点や、夜目に代表される知覚面でのアドバンテージ、またクラスにかかわらずロングソードやロングボウといった武器を扱うことが出来ます。
適正クラスはウィザードとなっていますが、敏捷力+2といい、各種知覚ボーナスといい、ゲーム的には術者クラスよりローグか、その他、少し下がった1.5列目のクラスのほうがしっくりくるかもしれません。

背景

「NWN」のエルフも非常に長命な種族で、700年程度は生きると言われています。
その長年培われた文化はとても洗練されており、そこから他の種族に、幾分傲慢な態度を取ることもあります。

しかし「指輪物語」のような物憂げな感じはあまり無く、世間から隔絶した場所で暮らしているものばかりではありません。 自由を謳歌し、アライメントが「混沌」に傾く者も多いようです。
また、その文化の冒涜者であるオークたちには、ドワーフのようにボーナスこそ付きませんが、良くは思っていません。 ハーフオークに対しても、好意的とは言えないでしょう。

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ノーム

髭の人、その二。
ドワーフの髭と、ハーフリングのユーモアの両方を持ったハイブリッドな種族。
プレイヤーキャラクターとして出てくることの少ない種族ですが、「NWN」では耐久力+2、筋力-2となっています。
その他、ACと攻撃にボーナス、加えて暗い場所でもある程度視覚を確保できる、と能力の面でもハイブリットな感じです。
耐久力に+2、ACに+1と生き残る能力はあるので前衛もこなすことは出来ますが、小柄なため大型の武器が使えないという制限があり、単なる壁役になりがちなのがつらいところです。
無難にいくなら、適正クラスのウィザード(イリュージョニストではない)など術者クラスでしょうか。

背景

「NWN」本編に出てきたボディノックはバルカン人を髣髴とさせる理論派でしたが、一般的にはイタズラや駄洒落、ジョークが大好きといった陽気な面も持ち合わせているようです。
彼らは主に技術者として生計を立てています。 彼らの作り上げる珍妙で大掛かりな発明品は、魔法の様な素晴らしい効果を上げる物もあれば、新たなジョークやイタズラを仕掛けて人々を驚かせ(時には怒らせ)てしまうこともあります。

多くのデミヒューマンがそうであるように、ノームにも仇敵がいます。人型爬虫類、ゴブリン、ジャイアントで、彼らに対しては戦闘面でボーナスがつきます。
逆にそれらの敵と共闘する仲である、ドワーフとの関係は良好です。
彼らもまた長命な種族で、寿命は500歳程度です。
最後に髭ですが、ドワーフほどのこだわりを持っていないため、伸ばしていない者もそれなりにいるようです。

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ハーフエルフ

半分妖精な人。
なのですが、人間の血も入っているわけで、それが結果として両者の長所を打ち消しあう形になっています。
ハーフエルフ特有の能力も無く、特典も両者の出がらし、とルール的にもハーフオークほどではありませんが恵まれない境遇といえるでしょう。
エルフから受け継いだ眠りへの耐性と精神系呪文に対する抵抗力を持ち、人間同様、能力値への修正が無いため、安定して力を発揮できるのでクレリックなどが良いかもしれません。
最後に、マニュアルの"特徴"の段にある「武器の熟練」の項は誤植です。 ハーフエルフには武器に関する特典はありません。

背景

人間同様にこれと言った縛りはありません。 ハーフオークのように鬱屈した環境でもありませんし、特別に排他的な地域でなければ、人間、エルフ両社会でも忌み嫌われるような存在ではありません。
どこにも属さない自由人としてプレイできますし、エルフと人間の両者の架け橋として奮闘するのも良いでしょう。
寿命はエルフから数段落ちて180歳程度のようです。

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ハーフオーク

半分モンスターな人。
一部では「第三版、最大の目玉」とされていた(?)種族ですが、筋力+2に対して知力-2、魅力-2と唯一マイナスの要素の方が多い種族です。
筋力へのプラス修正は戦闘面でかなり有利ですが、その他のマイナス修正が選択の幅をかなり狭めています。 また、他の種族は様々な特典、特殊能力を持っていますが、ハーフオークは暗視だけ、と潔いほどにシンプルです。
クラスに関してはやはり、適正クラスであるバーバリアンが無難です。 ファイターでもええやん、と思われるかもしれませんが知力-2の部分がファイターのウリである各種特技を取る際に、足かせになってしまいます。
それ以外ではちょっと不器用なモンクや、動物に受けの悪いドルイドとかでしょうか。

背景

「NWN」本編にも出てきたデイランのように、己の信念に忠実に生きる者がいる一方、一般的には口数が少なく、すぐさま手が出る、短気で陰気なあまりお近づきになりたくないタイプのようです。
ハーフエルフが比較的、表舞台で生活しているのに対してハーフオークはどこへ行っても、あまり歓迎されません。 そういった日陰者の悲哀を背負いつつも、生きていくのがハークオークの醍醐味かもしれません。
そんなやさぐれた生活を送っているせいか、75年生きるのも稀です。

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ハーフリング

ザ・トラブルメーカー。
ハーフリングといっても混血なわけではなく、半分ほどしか背丈が無い、ということから名づけられたようです。 「指輪物語」のホビットだと思ってもらえば、ほぼアタリです。
筋力に-2、敏捷力+2、さらにノーム同様「小柄な身体」で大型の武器を持つことが出来ないため、前線で活躍するには厳しいでしょう。 D&Dのシステムでは筋力はダメージと命中率の双方に影響を及ぼすため、-2の設定は辛いです。

やはりハーフリングは、適正クラスでもあるローグがベストですが、風来坊らしくバードなんかもいいかも知れません。

背景

陽気でお調子者、パーティーをより大きなトラブルに巻き込む道先案内人、といった感じでしょうか。 なんにでも首を突っ込む性格は同時にいかなる事態にもひるまない勇気と、トラブルをうまく回避する知恵(他人を巻き込むことで矛先を自分からずらすだけ、との説もありますが)の持ち主でもあります。
彼らは収集家としても知られており、貴重なものからガラクタまで、さまざな物を集めています。 一方で、浪費癖も有名で、放浪生活のためかまさに宵越しの金は持たない、といった風な者も少なくないようです。
根無し草な生活ではありますが長命で、150歳程度まで生きることも珍しくありません。

と、いろいろ書いてきましたが、「NWN」の舞台であるForgotten RealmではSubRaceといって、各種族にそれぞれ亜種が存在し、またいろいろと違ってきたりします。
それらは真夜中の探求者さんのところに概要がありますので、興味のある方は目を通しておくと良いでしょう。

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