クラス

「NWN」ではプレイ可能なクラスは11種類あります。
それぞれアライメントの制限はありますが自由に(!)マルチクラスができます。効果的な組み合わせ(レンジャー&ローグで二刀流急所攻撃)やキャラクターの背景(戦いに疲れ、森で暮らす男。 ファイター→レンジャー)などいろいろ考えて好きなキャラクターを作ってみてください。

基本クラス

 

ファイター

前線の要。 パーティーの剣であり盾。
TRPG版では上級職への踏み台、便利な下積み職といった風なクラスですが、幸か不幸か「NWN」では上級職のバリエーションがTRPGほど多くは無いため、ファイターもしっかりとした地位を持っています。
そんなファイターの強みは、なんと言ってもその豊富な戦術と様々な環境への適応能力でしょう。

バーバリアンやパラディンのように一点突破型の特殊能力はありません。 しかし「武器落し」や「打ち倒し」などを巧みに織り込むことで、戦闘を優位な状況へコントロールする力を持っています。
これらの特技のいくつかは、知力を前提条件としてあげているため、単なる筋肉バカではファイターの面白みを十二分に味わうことは出来ないでしょう。 特技を活用することを目指すのであれば、13をひとつの目安として知力に割り振っておくと良いでしょう。

マルチクラス

戦闘の基礎的な部分を底上げするのに、ファイターは最適です。
そのため前線での戦闘を主とするなら、大抵のクラスと相性が良く、2レベル取って戦闘系の特技を得たり、4レベルまで上げて「武器開眼」を目指す(注:パッチで4レベルまでファイターレベルを上げないと取れなくなりました)のが一つのパターンです。
逆に言うとある程度のレベル以降、単純な攻撃面での旨みは、他の前衛職に比べると薄くなっています。 そこからファイターとしての経験を生かす形をとるなら、パラディンやバーバリアンを組み込むことになるでしょう。
より戦いのプロとして道を極めるなら、豊富な戦術のバリエーションを体得し、更なるファイターの高みを目指すのも良いでしょう。

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バーバリアン

いわゆる蛮族。
「激怒」で俗に言うバーサーク状態になることもでき、低レベル帯では特技による恩恵の少ないファイターなど、軽く吹き飛ばすほどの勢いがあります。
いわゆる、筋肉バカをプレイするならファイターよりもこちらが適しているでしょう。 しかし、高レベルになっても戦い方は基本的に殴るだけ(実にバーバリアンらしくはありますが)になりがちなため、ゲーム的に物足りなくなるかもしれません。

また、TRPG版からの変更点として「激怒」のあと疲労状態になるというペナルティがなくなった代わりに、「直感回避」によって挟撃状態にならない、という能力も無くなっていますので注意してください。
高いHPでちょっとやそっとじゃ死にませんし、「激怒」の突破力もあり、初心者がクラス選びに迷うようでしたらバーバリアンにするのも一つの手でしょう。

マルチクラス

TRPG版と違い、特殊能力が鎧によって制限されることがないため、ファイターとのマルチで底上げするのがベストでしょう。 また、荒ぶる神の信徒として「戦」や「力」の領域をセレクトしたクレリックも、シングルプレイでは融通が利いて良いでしょう。 何気に「鎧習熟:重装」が得られるのもポイントです。
また金属鎧による能力の制限が無くなった、ドルイドとのマルチも面白いかもしれません。

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レンジャー

自然に深い理解をもった戦士で「指輪物語」の英雄アラゴルンを想像していただければ、良いかと思います。 しかし実際は、その中途半端さによって何度となくネタにされてきた、ちょっと変り種のクラスです。

誰もが一度は憧れる「二刀流」、特定のカテゴリのクリーチャーを生涯の敵として定めることができる「得意な敵」などのアツい特殊能力の持ち主ではあるのですが、いかんせんどれも「微妙」な能力です。 魔法も使えたりしますが、これまた微妙なセレクトに唸らされます。

そんな相反する特性をもったクラスだけに、やりがいはあります。 理想のレンジャー像を模索して、あれやこれやとマルチクラスで悩むも良し。 レンジャー一本で漢を貫くも良しです。
「スタイルは実像をしのぐ」
大自然に生きながらも、そんなパンクな合言葉が似合う(?)クラスです。

マルチクラス

ファイターでの底上げ、ローグの回避能力と急所攻撃などが相性が良いと思います。
二刀流獲得のためのサブクラスとして用いられることが多いですが、こういった補助を得るとレンジャーは輝きを増します。 高い知覚力でパーティーの水先案内人として活躍できると思います。

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モンク

己の拳で語る武道の達人。
「NWN」の中で随一の特殊能力の数を誇るクラスですが、拳で語り合ってくれる相手は極限られています。
素手での攻撃が魔法の武器として扱われるのは10レベルからですので、それまで魔法生物の類にはカマなどの武器を用いて戦うことになるでしょう。

もうひとつの特徴として非常に良好な、セービングスローがあります。 ところが特殊効果への高い抵抗力に反して、ガチンコの殴り合いでは微妙なHPとアーマークラスで、バンバンダメージが入ってしまうという、武闘派らしからぬ面も持っています。
そういった相反する特性を豊富な特殊能力の活用でカバーし、からめ手で相手を翻弄するテクニカルなクラスです。

マルチクラス

TRPG版と違いマルチクラスができるようになっています。 しかし、その強さの大半を毎レベルごとに獲得する特殊能力に拠って立っているため、マルチクラスをしてもあまり旨みがありません。 その中で一つ上げるとすれば、ローグとのマルチで「急所攻撃」と回避能力を得るのが良いかもしれません。
また逆に、術者クラスが防御面の底上げのためにモンクを組み込むのも、それなりに価値があります。

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パラディン

神に仕える聖人にして戦士。
数々の特殊能力によって攻撃にも防御にも長けた、非常にバランスの良いクラスです。
「アンデッド退散」、「レイ・オン・ハンズ」、「悪を討つ一撃」など様々な特殊能力があり、選り取りみどり。 レベルが上がれば有用なものがそろった、信仰呪文も使えるようになります。

しかし「NWN」では能力値の合計は決まっており、それを振り分けなくてはなりません。 つまり様々な場面で活躍するためには、様々な能力値を要求されるということです。
どれも優秀な能力だけに迷うところではありますが、自身のパラディン像を考え、何が必要で何が必要でないか見極めて能力値を割り振りましょう。

またパラディン特有の問題として、アライメントが「秩序にして善」でなくてはならない、というものがあります。 ゲーム内とはいえ、あまりに非道なことばかり繰り返していると、パラディンとしてレベルを上昇させることが出来なくなってしまうのです。
良き神の信徒として、善を成し悪を討つ。 そういった風に振舞えるよう頑張りましょう。

マルチクラス

モンク同様マルチクラスの自由を得たパラディンですが、前述のようにクラスとしてはほぼ完成されているので、ファイターを入れて戦闘力の底上げか、領域特典を目当てにクレリックと合わせるぐらいしか選択肢はないかと思います。

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ローグ

斥候から街の情報通まで、様々なアウトローの世界に生きる人々です。
箱入りの「D&D」のシーフと同じ役どころではありますが、活躍の機会はより増えています。

全クラス随一の豊富なスキルと、敵に決定的なダメージを与える「急所攻撃」、何でも避けてしまう「見かわし」と戦闘でも十分活躍できるクラスになりました。
ただし最大のウリである「急所攻撃」はアンデッドやゴーレムなどには効果が無いため、戦闘においては相性がはっきり分かれてしまうのが難点です。

とはいえ、公式キャンペーンのプレイの際などでは、その豊富なスキルによってプレイの幅を広げることができます。 単なる力押しの戦闘だけでなく、普段とは少し違う冒険を楽しめるクラスです。

マルチクラス

急所攻撃などを目当てに引く手あまたのローグ。 一方自身は、急所攻撃が効かない相手に対応する為に、ファイターでの戦闘力の底上げ、レンジャーを入れて二刀流、ウィザードの火力などが有効に働くでしょう。

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バード

仲間たちを鼓舞し、自らも武器を取って戦う吟遊詩人。
魔法戦士的な役どころで、攻撃、回復、補助と一通りの呪文が使え、さらに呪歌と呼ばれる補助魔法も使える混成クラスです。
しかし同時に、全ての面において専門家に及ばない、二流の塊のようなクラスでもあります。

幸いにしてバードはスキルの面では(ローグに次いで、ではあるものの)比較的優秀です。 TPRG版ではブレス程度だった呪歌もAC、HP、技能判定などにも効果を及ぼすようになり、その効果もレベルの上昇に伴ってより強力になっていきます。
そういった様々な能力を組み合わせ、機知に富んだ行動で英雄たちを影ながらサポートするクラスになるでしょう。

マルチクラス

一通りのものを持っていながら、どれも決め手にかけるバードのマルチクラスは難題です。 自分/パーティに必要なもの見極めて、サポートする形で取るのが良いように思います。
そのなかで、ローグ(急所攻撃)を取って後方から魔法と飛び道具で支援する形が無難ですが、端から呪文をあきらめ「歌い」、「挑発」するバーバリアンもおもしろいかもしれません。

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クレリック

神の道の体現者。 治癒から戦闘まで様々なシーンで活躍する多彩なクラス。
箱入り「D&D」の頃の鈍器しか使えない制限から開放され、自由に武器を選べるようになりました。 そのため、攻、防、呪、三拍子そろった、バランスの良いクラスとなりました。

また領域特典と呼ばれる、信仰する神から得られる特殊能力も特徴の一つです。 これは、クレリックに様々なバリエーションを生む要素となります。
"戦"や"力"を選べば、バーバリアンのように一時的に自身の戦闘能力を向上させることが出来ますし、"魔術"を選べば、強力な秘術呪文を使うことも可能になります。
単なる回復役にとどまらない魅力を秘めたクラスです。

マルチクラス

そういった訳でクレリックはマルチクラスにするまでもなく完成されていて、またパーティーの要でもあるので妙な色気を出す必要はないのですが、あえてやるとすればファイターとのマルチで擬似パラディンにする形でしょうか。

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ドルイド

数多の自然の信奉者にして守護者。
自然といわれてもピンとこないかも知れませんが、その中身はそつなく一通りの呪文が使える、マルチな術者クラスです。

信仰呪文と秘術呪文のおいしいとこ取りなラインナップで、使い所が限定される扱いの難しい呪文が、あまりありません。
また、TRPG版のように一旦ダンジョンなど屋内に入ってしまうとまるでダメ、といったことも無くなりました。
加えて金属鎧に関する制限がシステム上無いため、クレリックのように前線に加われるほどではないものの、自分の面倒を見れる程度には硬くなり、扱いやすいクラスになりました。 さらに、頼もしい「動物の相棒」も控えています。

ただ回復に関しては任意発動がなく、憶えも遅いためクレリックには大きく水を開けられています。 また攻撃も回復もできるが故に、呪文の球数が足りなくなるという、混成クラスが抱えがちな問題もあります。

マルチクラス

術者系のクラス全般に言えることですが、マルチクラスにするよりも本来のクラスを上げた方が得る物が多いです。 ドルイドも例外ではなく、あまりマルチにするような機会はないでしょう。 あえてあげると、後のシェイプ系の特殊能力も見据えて、ローグやモンクがおもしろいかもしれません。
また、シングルでの動物の活用などを考えた場合は、クレリックなどの「プロテクション・フロム・アライメント」の使えるクラスを入れておくのもよいでしょう。 領域に「動物」を選択すれば、一レベル上のクリーチャーを召還できるようにもなり、お得です。

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ソーサラー

己の感性で魔術を操る者。
一見ウィザードと区別のつかないクラスですが、ソーサラーは超能力者的な側面を持ったクラスです。
そのため「D&D」ではお約束の呪文を覚えるということをすることなく、休憩後は自分のレパートリーの中から好きな呪文を使うことできます。
その代わりレパートリーは厳しく制限され、スクロールから新たな呪文を学び取ることも出来ず、レベルアップ時の呪文の選択によってその後の運命が大きく左右されるクラスでした。

しかし「NWN」では幸か不幸か、あまり呪文にバリエーションがありません。 しかも呪文の大半は戦闘に絡むものばかりですので、安心してマジックミサイルマシィーンと化すことが出来ます。 さらに3.5版の仕様を先取りして、レベルアップ時に覚えている呪文を差し替えることもできるのです!
ソーサラー万歳!

マルチクラス

他のクラスのアクセントとして使われることはよくありますが、ソーサラー自身がマルチクラスで取るようなクラスはないと思います。
「万歳!」と叫んではみたものの、呪文に関する制限は常に付きまとってきます。 呪文の習得がウィザードよりも、1レベル遅れになってしまう点も変わっていません。 そのため、寄り道する余裕はやはり無いと思われます。
強いてあげるとすれば、出番がくるまでの間の飛び道具を有効に活用でき、回避能力も上がるローグか、「信仰の恩寵」によるSTの向上が期待できるパラディンがいいかもしれません。

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ウィザード

知識と魔法の探求者。
系統だった勉学とその実践で日々を過ごす、典型的な魔法使いです。
単純に火力ではソーサラーに及ばないウィザードですが、その代わりに様々な戦況で活躍できる汎用性を持っています。

ソーサラーとの決定的な違いは、スクロールから自分の呪文書に新たなレパートリーとして呪文を書き加えることが出来る点でしょう。 つまり魔術の全てを手にすることも不可能ではないのです。
またファイターのように魔術に関係した特技を、通常とは別に5レベルごとで取ることができ、習得した呪文を自在に操ることができるようになります。
ただしソーサラーよりも一日の呪文の記憶数は少なく、あらかじめ指定しておいた呪文しか唱えることが出来ません。

その手数の少なさを補う道としてスペシャリスト化があります。 しかし、せっかくの汎用性を縛る形となり、慣れないうちは止めておいたほうが無難でしょう。 キャラクター性は際立つので、ちょっと違ったプレイがしたい人は、チャレンジしてみてもいいかもしれません。

マルチクラス

ウィザードの場合も、射撃による急所攻撃と回避能力が期待できるローグか、高い抵抗力とHPに回避能力が向上するモンクでしょうか。
シングルプレイならそれなりに柔軟性があった方が、ゲームとしても楽しめるのでいいのですが、そうでないならウィザードは素直に一本で育てることをお勧めします。

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